【相続コラム】養子縁組の活用について
養子縁組活用のポイント
Point1 節税効果が高い。
Point2 養子になる人の意思確認を必ずする。
Point3 養子の数の否認規定には注意
今月は相続税対策の代表ともいえる養子縁組の活用について紹介させて頂きます。
1相続税法における養子の数の規定(相続税法15条2項)
当該被相続人に養子がある場合の当該相続人の数に算入する当該被相続人の養子の数は、下記に掲げる場合の区分に応じて、養子の数に限るものとされています。
当該被相続人に実子がある場合……1人
当該被相続人に実子がなく、養子の数が1人である場合……1人
当該被相続人に実子がなく、養子の数が2人以上である場合……2人
2養子縁組を活用することによりどのようなメリット(節税効果)があるのでしょうか。
基礎控除が増える。現在の相続税の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の人数となっています。
法定相続人(養子)が増えれば、基礎控除の額が増えます。
生命保険金・退職手当金の非課税枠の拡大。現在非課税枠は500万円×法定相続人の人数なっています。
法定相続人(養子)が増えれば、非課税枠が拡大します
最大の効果は、相続税の算出計算式にあります。
法定相続人(養子)が増えると、相続人の一人当り法定相続分が減少する為、超過累進税率である相続税の適用税率が低くなり、相続税の総額が少なくなります。
3養子縁組を活用の注意点
孫養子は一代相続を飛ばせるというメリットもありますが、相続税は2割加算した金額とされます
養子の数を算入することが、相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合においては、税務署長は、相続税についての更正できるものとされています(相続税法63条)。
養子となる本人の意思を確認しないですると、後々、養子になった本人と家族の間でしこりが残る可能性があります。税金を安くするために、家族関係がおかしくなっては、本末転倒です。
以上相続税対策のための、養子縁組活用は慎重に行う必要があります。弊事務所に一度ご相談下さい。