【お客様からのご質問】一時払終身保険について
平成27年の相続税法の改正から1年弱経過し、11月からは改正後(平成27年1月以降の死亡者)の相続税申告提出が始まっております。
そんな中、最近お客様から、相続税対策として生命保険の活用についてご質問を頂くことが多くなりました。
以前コラムにて生命保険の活用については書きましたが、今回改めて一時払終身保険を中心に解説をさせて頂きたいと思います。
回答(解説)
1 始めに
相続税の節税対策で生命保険の活用と聞くと、そもそも生命保険は高齢者でも新たに加入できるのか疑問に思われる方が多くしらっしゃると思われます。
特に高齢者の方は、身体等に病気等を持っている方が多く、最初から保険の加入を諦めている方が多く見えます。
実際には、高齢者でも加入できる保険はあります。
例えば、保険会社・商品によっては、無告知で80歳を超える方でも一時払終身保険に加入出来ます。
一時払終身保険の特徴として、死亡時は死亡保険金として受け取れるのに加え、万が一の場合には、保険を解約することができます。
この場合、解約返戻金は一時所得になります。
改めて以下では相続における保険の活用について述べていきたいと思います。
2 活用方法
①遺言機能
被相続人が生前に死亡保険金の受取人を指定することが出来ます。
つまり遺言書と共に、被相続人の想いを保険によって伝える効果があります。
②相続時の当座資金確保
死亡保険金は、受取人からの請求手続きにより、一般的な相続財産(有価証券、土地等これらの相続財産は遺産分割協議書等の作成が要る)と比べ比較的速やかに支払われるので、相続税の納税資金等のための準備に充てられます。
③相続税法上の一定の金額の非課税枠
皆様にとって、一番興味があるのが相続税の節税効果だと思われます。
具体的には非課税枠の活用(500万円×相続人の数)により課税対象財産を削減することができます。
例えば相続人が2名いる場合、現金で1,000万円保持する場合と比較し、生命保険金での1,000万円入金は、課税対象財産を1,000万円削減できます。
3 終わりに
終身払いの保険の活用のメリットを書きましたが、相続税対策のため、一時払い終身保険に加入し、預貯金等を取り崩し、本来の生活を圧迫しては意味がありません。
一時払い終身保険の活用は、専門家に相談するのが無難だと思われます。
弊事務所でもご相談に応じていますので。興味のある方は一度お尋ねください。